2019年8月アーカイブ

 令和元年8月9日(金)、10日(土)に第7回東北教育オーディオロジー研究協議会研修会が東北福祉大学ステーションキャンパスを会場に行われ、延べ250名程の参加者がありました。駅に直結している本会場は、アクセスの良さが好評で今年2年目になります。

 9日の講演では、APD(聴覚情報処理障害)の研究で国内の第一人者である国際医療福祉大学保健医療学部言語聴覚学科の小渕千絵 准教授をお招きし「APD(聴覚情報処理障害)の理解と支援」というテーマでご講演を頂きました。近年注目されているAPDについて、丁寧に説明頂き、その対応等についても具体的にお話し頂きました。参加教員の多くからは、「現場にいるものとして必要な知識だ」という声が聞かれました。
 「学び合いの時間」では、アンケートによる参加者の疑問や指導上の悩みを経験豊富な教員がアドバイスをしたり意見交換をしたりする貴重な学びの場になりました。
 番外編として、学生と各県の教員との県別懇談会を設けました。教員を目指す学生にとっては、志望する県の状況について生の情報を得る機会となりました。感想の中に「特別支援学校の教員の仕事は素敵だなと感じました。」とありました。この研修会を一つのきっかけとして、より魅力を感じてもらえれば幸いです。

 10日の基礎講座は、「聴覚障がい教育のはじめの一歩」を佐藤玲子先生(宮城聴覚支援学校)、「聴覚学習と乳幼児教育相談」を会津美穂子先生(弘前聾学校)、「集団補聴 システム」を宇治川雄大先生(山形聾学校)、「聴覚支援学校の地域支援の実際」を奥田 真由美先生(宮城聴覚支援学校)、「補聴器の基礎」大渡一弘先生(前沢明峰支援学校)、「難聴理解学習について」小野武則先生(秋田聴覚支援学校)、「10年後の聾教育の充実を目指して~当事者に学ぶ多様性と社会自立~」を寺井寛先生(福島聴覚支援学校)、「聴力検査の実際」を照井智幸先生(青森聾学校)が務められました。中級講座として「医療機関と連携した人工内耳装用児への支援」を佐藤操先生(秋田聴覚支援学校)が務められました。
 「聴覚障がい教育のはじめの一歩」はシリーズ化され、各県持ち回りで講師を担当しています。今後は、「地域支援」についてもシリーズ化し、各県の状況を報告し合いながら東北のレベルアップにつなげていければと考えています。

 毎年、人工内耳メーカーから来て頂いています。今年は、アドバンスト・バイオニクス社の国内販売を担っている日本光電工業株式会社から中家亮さまをお迎えし、人工内耳のしくみや製品についてお話し頂きました。また補聴器メーカー各社から最新機器やユーザー支援に関する情報提供と機器展示、デモンストレーションを行って頂きました。

 今回も東北福祉大学障がい学生支援室並びに宮城教育大学しょうがい学生支援室のスタッフの皆様、学生ボランティアの皆様のご協力を頂きながら情報保障を行うことができました。心より御礼申し上げます。

 7回目を迎え、東北の地に根付いてきた本研修会であり、医療関係者の参加も増えてきています。業種の垣根を越え、未来ある子ども達のために、共に学びを深めていきたいと思います。今後も皆様のご参加をお待ちしています。
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