第5回研修会について(終了報告)

 平成29年8月10日~11日に第5回東北教育オーディオロジー研究協議会研修会が、宮城教育大学を会場に行われました。

 10日の基礎講座では、「聾学校の教員としてのはじめの一歩」では、宮城県立聴覚支援学校の奥田真由美先生が、「発音指導の実際Ⅰ」では岩手県立聴覚支援学校の永野哲郎先生が、 「マスキングを用いた聴力検査の方法」では青森県立青森聾学校の成田 光順先生が、それぞれ講師をつとめられました。また、学び合いの時間として、参加者のアンケートをもとに、参加者の疑問を経験豊かなベテランがコメントする機会を設けました。今まで「当たり前」と思ってやってきた小さな1つ1つにも、「なぜこの指導をしているのか」「どんな力をつけたいのか」という、基本に立ち返る良い機会となりました。

 11日の基礎講座は、「難聴疑似体験・難聴理解学習の実際」を秋田県立聴覚支援学校の佐藤 操先生、「聴覚学習の実際」を青森県立弘前聾学校の会津 美穂子先生、「デジタル無線補聴システムと音声認識アプリの活用」を山形県立山形聾学校の宇治川雄大先生、「発音指導の実際Ⅱ(初級講座)」を岩手県立聴覚支援学校の永野哲郎先生、がそれぞれつとめられました。また、中級講座の「聴覚障害児に対する日本語指導」を宮城県立聴覚支援学校の山路 祐太先生、「聴覚活用の難しい児童の言語指導」を福島県石川町立野木沢小学校の飯塚和也先生がつとめられました。各地で積み重ねられた実践が紹介され、充実した研修となりました。

 また、日本コクレア社の山本誠さまから、「人工内耳の現状と課題」というテーマでお話を頂きました。メーカーの側から見える現状や、これからの課題について、分かりやすく丁寧にお話いただきました。また、補聴器メーカー各社から、最新機種やユーザ支援に関する情報提供の機会がありました。受付ロビーでも機器の展示やデモンストレーションをして頂きました。ありがとうございました。

 午後の講演は、弘前大学の元教授で、国立特別支援教育総合研究所で長く研究されていた佐藤 紘昭先生をお招きして、『「創る」「繋ぐ」「紡ぐ」聴覚障害教育をめざして』というテーマで、ご講演を頂きました。教育の根幹について、先人の歩みについてエネルギッシュにお話して頂き、教育は人と人のかかわりで行われるのだ、ということを、改めて感じさせられました。

 今回も、宮城教育大学のしょうがい学生支援室のスタッフの皆様を中心として、各講座の情報保障を頂きました。細やかな対応やお心遣いがあり、2日間に工夫・改善しながら情報保障にあたって頂きました。大変感謝しております。

 大勢の参加者の中で、大学生など若い方も多く、熱心に講義を受ける様子が見られました。将来の聴覚障がい教育・療育を担い手として、今後の学習・研究に役立てていってくださることが期待されます。

 東北各地の聾学校・聴覚支援学校の先生方が集まり、若手から年配のベテランまでが一堂に会する中で、学び合い情報共有する貴重な場となりました。次回の参加を、ぜひ心待ちにしております。

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このページは、管理者が2017年8月30日 15:30に書いたブログ記事です。

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